クラシックからカラオケまで。
これまでトレーニングを受けて下さった様々な分野の方
クラシック 管・弦・打楽器・声楽・ピアノ、ギター・
マリンバ・作曲・指揮
他(※⇩) リコーダ・オルガン・電子ピアノ
ジャズ ボーカル・ピアノ・管楽器・ピアノ
邦楽 琴・笙・二胡・カラオケ
踊り 社交ダンス・バレー・日本舞踊・琉球舞踊
朗読・声優・演劇・ミュージカル・ポピュラー歌手
(※⇩) リコーダ・オルガン・電子ピアノ
この中で当初から影響が薄だろうと考えていた下記の楽器については予想通り、大きな変化を出せませんでした。これには理由があって、リコーダは息の変化をあまり出せません。
また電子ピアノは機械的な音で自分で音色を得る事ができません。またリズムを自由に取る事ができないという理由から大きく変える事が難しいのです。
また管楽器の中でも他の楽器に比べて比較的に即効性が出にくい楽器があります。それは息の自由が利きにくい楽器、クラリネットとオーボエです。しかしトレーニングをしていくうちにリードが徐々に変わっていって結果的には同じような変化を示す事ができますが、体験では「驚くべき変化」というのが他の楽器に比べて割合出にくいという事です。しかし反対に考えれば、これらの楽器は息を自由にすることを自覚することが困難だということです。その意味では聴覚トレーニングの効果は絶大な効果があるということになります。
ということはその他、ここに挙げた楽器、目的の方は速効性があり、2分間の体験の前後で大きな変化を感じさせられます。お出で頂いた方でご希望の方には体験前後を録音でお聴かせいたします。
聴覚システムの概要
「日本人はクラシック音楽をどう把握するか」、現「音楽は何語?」を書いてから20年を経過しました。 この本では音楽と言語習慣の関係を解き明かしました。人類の聴覚の特性は言語の種類だけある事を解明しましたが、そのために日本語で育った私たちには英語が聴こえないという悩みになりますが、実は日本語以外は聴こえないのです。 反対に言えば、日本語が世界の共通語になっていたら、さぞ世界中の人たちは日本語を聴き取る事に苦労するでしょう。
そして、音楽はその聴覚でやっているということで、大雑把な音としては聞こえているので、全てが聴こえない訳ではないことから疑う事もしません。さらに脳が私たちに都合よく補正してしまうという、ややこしい話しになります。
その問題とは、ジャズは英語が聞こえている程度にしか聞こえてなく、ベートーヴェンやブラームスはドイツ語が理解できる程度にしか細部は聴き取れてないということになります。 しかし「音楽には国境がない」などとよく言われます。言語では聴き取れなければ言葉も通じません。しかし音楽では大まかに聞こえてしまう関係上、大いなる誤解から成り立っているというのが現状で、そこに疑いを持っていないということが、また音楽なのです。→言語のリズム
近年民族によって色彩感覚の違いがあることも解ってきました。
つまり文化活動とは視覚、聴覚、を始め、感覚の全てにおいて大いなる誤解から成り立っているということができるのです。 本書はこれらの証明することに二十数年かかってしまった訳ですが、その研究中、私の頭の一方では「日本人には聴こえない」という、その問題意識も大きくなり、聴覚システムの開発という途方もない研究にも着手して行ったわけです。
研究の経過
この研究中、32歳の時、久しぶりに練習の時間が取れ、久しぶりに私の尊敬するプレーヤーのレコードを聴くことにしました。このレコードは学生時代嫌いな演奏者であったものの、参考になるレコードはそのプレーヤしか出ていなかったのです。そのプレーヤーを参考にしているうちにこのプレーヤーの驚くべき表現力に圧倒されていったのです。その後はレコードがすり切れるほど聴き回り、雑音だらけになってしまったほどです。
そのレコードを卒業したのですが、半年に一回くらい聴きたくなり、夜12時頃聴き始めました。最初は「やっぱり爽やかな感動的な演奏だ」と思っていましたが、いつもと少し違う事に気づきました。それが気になり始め、楽器を磨く手を止めて聴き入っていたところ、衝撃的な事が次第に判ってきたのです。念のためステレオの接続やケーブルを換えてないかを確かめましたが、ホコリだらけになっていました。触った記憶もないことから原因は自分の耳にあることが解ってきたのです。
管楽器の演奏時の口の中を見通せるくらい、耳にはある程度自負があった私でしたが、一気に崩れ去ったのです。
それは長年孤軍奮闘してきた、演奏法の研究も同時に崩れ去ったのです。自分だけが聴けてなかったために独自の理論を構築して来てしまったと思ったのです。
朝までいろいろなレコードを調べまくりましたが、全て違って聴こえてきたのです。
その後途方に暮れ、大学とただ往復するのみでした。この問題を比較するわけにもいかず、また、その衝撃の大きさに考えも纏まらず半年が経過しました。
少しづつ衝撃も和らいだ所で、「反対に考えてみたらどうだ」と思い始めたのです。つまり「聴こえて来たのは自分一人」「歴史上の人物から全ての音楽家は聴こえていない」。例外を作ると煩雑になるために、そう結論ずけ、新たに研究を重ねて行ったのです。
その一年後、どうも「そうらしい」という事実が沢山出てきたのです。さらに半年後、「確信」に変わりました。つまり世界中の人は聴こえてない。どのような勉強をしても「聴こえてこない」「自分だけが聴こる」と言うことが解った瞬間でした。
勿論「何故自分にだけ」という問題と「何故音楽が聴こえない」という問題に突き当たってしまいました。またも大きな問題を目の前に突きつけられました。
紆余曲折しながらその一年後のあるうららかな春の日の出来事です。
所用で住んでいる所の駅前の階段下にさしかかった時、突然空から私の右上の頭上から脇腹にかけて、鋭い何かが瞬間的に貫いたのです。痛みに息もできずに座り込んでしまいました。
どれくらいの時間がかかったか覚えていませんが、痛みも治まり、出血もなく無事であることを確かめ、立って歩き始めた時、突然「言語」また一歩「言語」と来るのです。何でこんな時「言語なんだよ」と恨めしく思った瞬間。そうだ「言語」だ。という回答を得たのです。
様々な問題、矛盾が全て言語というキーワードで解けた瞬間でした。
「日本人に聴こえない音がある」その問題です。
その時からその聴こえない音という問題と一冊の本を書く事にさらに突き進む事になりますが、その時が、聴覚システムの第一歩となったのです。35歳の時でした。
上記のような一度身についてしまった習慣性を変えることは、容易なことではありません。
傳田式聴覚トレーニングシステムでは、その習慣性から生まれる予測力を排除することで、短期間のうちに日本語に特化した聴覚を母国語以外の言語にも対応できる聴覚(リズム)に矯正することが出来ます。
その結果、今まで以上に外国語が聴き取り易くなります。また音楽においては、母国語の習慣で演奏されている音楽の印象、さらには演奏方法まで変えてしまいます。
聴覚習慣が変わると、それに伴って西欧人のような思考パターンや動作が取り易くなります。リズム感覚が変わることで、スポーツやダンスなどにおいて今まで出来なかった動作も可能になります。
傳田式聴覚トレーニングは、加工した音楽をわずか5分間聴いて頂くだけでも効果を体験できますが、しばらくすると元に戻ってしまいます。恒久的に効果を身につけるには、1日約30分から1時間程度、約3週間にわたって、原則として毎日聴いて頂くことが必要です。
※ このトレーニングには個人差がありますが、これまで一万人近くの体験を行ってきました。音楽関係においては変化は99%以上の効果を確認できています。
ポピュラー・カラオケ
声が出る、声が通る、音程が良くなる、表現が豊かになる。
社交ダンス
滑るような動きになる。
先生の足を再三踏んづけてしまう。(タイミングが早くなった)
先生は真っ赤な顔をして帰ってしまった。
バレー
有名なプロダンサー数名が試した。
体が自由に動く
表現が自然にいく(リズムのタイミングが素晴らしくなっていた)
声優、俳優
物語を小学生の前で読み聞かせをした所30分誰も声を上げずに聴いてくれた。(先生談;こんなこと始めてです)
舞台で台詞を喋って自分の喋りに自分が感動して涙が止まらなかった。(有名俳優)
声が通る。表現が豊かになる。滑舌が良くなる。
林原様/バイオリニスト
緊張すると硬くなって、せっかく練習してきたものが崩壊してしまう。何を弾くにも、人より時間がかかる。心の中にはたくさんああしたい、こうしたいというのがあるのに、それがうまく音楽にでてこない。集中できない。暗譜ができないetc...
そんな長年の問題がこんな短期間で解決してしまうなんて夢のようです!まるで鎖に縛られていた自分の体が、初めて自由になったよう。
皆さん眠っている自分の能力を表に出したかったら、どうかあきらめる前にこの機械を試してみて下さい。私たち音楽家が今までレッスン代に費やしたお金を考えたら信じられない位安い値段です。
傳田先生、この機械を作って下さって本当にありがとうございました。
どんなに感謝しても足りないくらいです。
イタリア語が
日本の大学を卒業して、イタリアに留学。オーディションに受からなければ目的の学校に入れない。
今年で最後になるが、少しも進歩できない。オーディションも迫るが、今年ダメだったらもう日本に帰ろうと思っていた。そんな折日本に音楽のトレーニングCDがあると聞いたが半信半疑。そのCDが届き信用しないまま何気なく聴いた。
その衝撃にビックリ。買い物に出てビックリ。早口のイタリア語が普通のように聴き取れる。さらに自分がその早口について、自分も早口になっていた。
もしかするとと帰ってピアノを弾いて驚いた。一体何が起こっているのか。
以来、夢中で聴覚トレーニングとピアノの練習。
オーディション前の最後のレッスンでは教授にべた褒めにされた(褒められた経験がなかった)
オーディション当日、演奏が終わって帰ろうとしたとき、教授が飛んできて「素晴らしい演奏」と興奮気味に褒めてくれた。
ある日、演奏会を行った後、師匠に「前より全然変わった!。良くなった」と言われましたが、それは、練習をもの凄くした訳ではないのは確かです。自分の耳での聴き方が、とにもかくにも変化してきた、というより、耳事態が変化したようです。
また自宅で練習中に同居人の彼女から「前よりもこの曲が今ピッタリはまっている、うまくなったんじゃない!。」と言われました。自分でも自分で思った通りに不思議と弾けるようになったと自覚できます。
自分でも何が起こったのかまったく不明。とにかくピアノも言葉も自然にうまくなっている。何ででしょう?
瀬尾様/フルーティスト
~聴覚システムの受講を終えて~
「受講してよかったー!!!」と大きな声で叫びたい。私は、この聴覚システムと出会い、人生が大きく変わってきています。耳に刺激を与えるだけで、そんな簡単に変わる訳がないとお思いの方、是非、「体験」をしてみてください。自分でも驚くほどの効果を自覚できることでしょう。演奏者として自身が驚いたのは、今まで悩んでいたテクニック、リズムの悪さ、息や体の使い方、唇のアンブッシャーまで瞬時に変わってしまったことでした。
毎日一時間、ヘッドフォンから流れてくる処理音の入った音楽を聴いているだけで全ての悩みが消え、まるで外国の演奏者のように上手くなってしまうのです。嘘と思えるような誰もが信じがたい、マジックのような機械ですが、悩みをお持ちの方に是非お勧め致します。
「たった一回の人生ならば、生きていける、今の自分がいるのも、
聴覚システムのおかげです。」
鈴木様/日本舞踊・ソプラノ
大学時代鼻も引っかけられなかった私ですが、訓練を受けた後、声も安定、高い声も楽にでるようになりました。学生時代からこのシステムを知っていればこんなに遠回りしなかったのに?
苦しんでいる人を見る度に勧めていますが、
なかなか信じてもらえないのが残念です。それはそうでしょうね。
皆少しの上達に数年をかけているのに、たった10日や20日で一変するなんて言っても信じられないのも当然かも知れないですよね。
先生が生徒の音楽性やテクニックを引き出しやすいシステムです。
このシステムで音の世界の底上げをしましょう。
さしあげられるものならノーベル賞です。
細川様とご子息
インターネットのホームページで知った
聴覚訓練。最初は「まぁ、“ダメ元で」という気で
[体験]したところ、これが、もうビックリ!!
「これは、スゴイやん!!!凄いで!」ということで、即、息子と共に受講を開始しました。
受講中も、日々、いろんなものの聞こえ方が[体験]前とは違ってきて、例えば、毎日使っているパソコンのキーを叩く音が、以前よりも軽やかに聞こえ出したり、またある日、公園のベンチで座っていると、いつもよりも随分遠くの方からやってきて左から右へと通り過ぎていく風の音や、目の前にある池の水面に波打つ水の音が、とても綺麗な〈メッサ・ディ・ヴォーチエ〉で聞こえてきてこれまた感動!また聞き慣れたオペラのCDを聴いても今まで気づかなかったいろんな音がたくさん耳に入ってきて、歌詞もハッキリ浮き出てくるような感じで、より一層、音楽を聴く楽しみが増え、とにかく“自分の耳がとても贅沢になった!”と感じています。
受講終了間近で、一番ビックリしたのが、MDなどに録音した自分の声を聴いても、それまでのような違和感を感じなくなった事、声を出している時の自分の中で聞こえているものと同じく聞こえるようになったこと!です。
その感覚的なものを言葉で伝えるのはとっても難しくて「これぞ,“百聞は一聴にしかず”なんだ。」とも,思いました。
安田様/バリトン
昔からオケやピアノやバレエなど何でも好きで聞いていました。
前から日本人と西洋人の発する音や声の違いに気付き、それが不可解でした。そこに「日本人に聞こえない音が!」のキャッチフレーズを見て、これだ!と思い受講しました。まさか耳自体に原因があるとは気付かなかった!歌うと、新たな金属的な響きが生まれ、自然と共鳴口に導かれる感じがします。
CDなどを聞いても、西洋人の演奏を聞くと倍音への変換率も良く、弦楽器などの場合アタック時のギッ!という雑音や音の木目が心地好くハッキリ聞こえ、低音楽器の場合のギサギザ、高音楽器のカミソリの様に鋭い響き、そして今までに無かった高周波音が耳から脳の中心にス?ッと入ってくるのが非常に心地が良く、以前には無かった芸術がいっぱい聞こえてきます。脳のイコライザーの高音レベルを引き上げた感じで、この耳が無いと西洋音楽の真理は追及出来ないと思います。変化は明らかです。
話を聞いて、危ない!と思う人は多い様ですが、本物思考の人なら疑ってでも絶対に試すべきです。
野坂様
一回目の聴覚訓練である程度の発声方法の変化が有り、耳も変わった筈でした。
二回目までの半年間に旧来の陋習が徐々に盛り返して、一時は高音の発声にもの凄く苦労しました。しかしながら、二回目の訓練の終わる頃になり、何となく高い周波数が聞こえる気がしたところ、今まで苦労した高音が嘘の様に楽に出るように成りました。そして高音の出る壷が判りました。
オペラ 「ボエーム」の最初のアリア「冷たい手」に上の C (ド) が有ります。これが自由に出るようになったのです。74歳になりこのドが使えるとは夢の様です。本当に傳田さんの聴覚訓練が無かったらこのドは歌えなかったと思います。
深く感謝しています。
それに最近人から若いと言われます。自分でも何か若やいだ気がします。やる気が出て又、イタリア語と英語の勉強をやっています。外人と英語を話す時、自分の英語の音色が相手の音色と同じに成っていました。 外国語は勿論日本語を話す、歌う時は子音の世界に入らねば成らないと痛感しているしだいです。 TVの音量も低くても聞こえます。ゴルフも昔の打ち方が自然と出来るようになりました。この聴覚訓練はいろいろな事を出来るようにしてくれました。これはお金では買えない事です。
このルンルンの状態を長く続けてこれからの人生を満足していきたい気持ちで一杯です。この幸福感を他の多くの人に分けてあげたいです。傳田さん有難う御座いました。
宮沢様/ピアノ講師
日本リズム協会の例会に伺った折り、傅田文夫著「日本人はクラシック音楽をどう把握するか」を見つけて、その題名だけで、長年もっていた疑問にこの本は答えてくれるに違いないと確信して読み始めました。
けれど読むうちに、これは傅田様と同じ位の耳を持っていないと本当には理解できないと気が付きました。そこで、聴覚訓練を受けましたが、初めから驚きの連続でした。
まず、耳が大きくなって沢山の音が降り注ぐように入ってくるようになったことです。
今までは耳を塞いで聴いていたのではないかと思ったほどでした。好んで何度も聴いていたCDからは、今まで聴いたことのない音楽としての線以外の、さまざまな状況による発音も捕らえられるようになりました。
長い間に偏りをもった聴き方をするようになっていたのでしょうか。 身体にしみこむように聴こえてきます。発音の瞬間と息継ぎに関わる事情や状況は大分掴めてきました。才能という言葉で片付けられて音楽界に良い意味での教育し得る部分が大変多く存在するのではないかと希望を持ち出したところです。
石原様/ピアノレスナー
「日本人には聴こえない音がある」というフレーズを目にした時「わぁ、その音聴いてみたい!」と単純に思い受講してしまいました。
何がどう変わったのか具体的に上げたらきりがありませんが、聴こえ方が変わったことで演奏もすごく変化して、音は気持ちよく出るし、今までよりもずっと楽に弾けるし、とにかく受けてしまってよかったなぁと思っています。
それに受講する時「ほかにもいろいろ良い効果があるかもしれませんよ」と言われて、特に期待はしていなかったのですが、薬を飲まなくてはいけなかったことが治ってしまい、もううれしいことばかりです。どうしてこんな風に変わるのかは今でも不思議な気持ちでいっぱいですが、こういう素晴らしいものが本当にあるのだなぁと感動もしながら、
今は2回目の受講を楽しみに待っています。
≪聴覚訓練の検証・オーケストラ編≫
1994年頃、傳田文夫先生の著書
『日本人はクラシック音楽をどう把握するか-音楽は何語?』に、尊敬している飯守泰次郎先生が推薦文を書かれていたため、その本を読んでから3回聴覚訓練を受講しました。
その後飯守先生のリハーサルに通い、オーケストラがフレーズ終わり頃に次のフレーズへの準備(溜め・支え)を作るように指揮をしておられる事が分かって来たように思います。
また、それがマエストロの演奏、特に東京シティ・フィルとのブルックナーやワーグナーの演奏での、地の底から力強く立ち上がり天地を揺るがすような巨大な響きの秘密の一端なのではないか、とも考えています。
マエストロはフレーズの中に重心を作る事を重視されますが、それはこの図(傳田文夫著『日本人の耳をひらく』より。)
のように、西欧の言語表現の特徴である強弱アクセントと合い通じるようです。
日本語は高低アクセントですが、強弱アクセントの言語では腹の支え・溜めを伴う準備があってはじめてアクセントが生きます。
また、日本語は一定のテンポを保ちながら高低アクセントでフレーズの中の重要な部分を強調する傾向があるのに対して、
西欧の言語では、フレーズの中の重要な部分(頂点)に向かう推進力があり、重要な部分を力強く発音する、という傾向が強いようです。
これは音楽では、ベートーヴェンが学んだC.P.E.バッハ著『正しいクラヴィア奏法』第3章《演奏表現》でも同じ趣旨の事が書かれています。
(『こうして音楽家は、あるアフェクトを鎮めては他のアフェクトを呼び起こす。従って、絶えずその感情を変えるのである。』『不協和音は力強く情熱を高めるために概してより強く、協和音はそれを鎮める(解決させる)ために概してより弱く奏される、と言う事ができる。』)
またそれは、飯守先生がドイツで学ばれた、フレーズの重心(Schwerpunkt)の考え方と、
私が師事している湯浅勇治先生の教えと合い通じる、と考えています(図の上部、手書き部分)。手書き部分の文は、キルンベルガー著『純正作曲の技法』第6章《和声的ペリオーデとカデンツ》にあるものです。
以上が指揮者としての探求の過程で聴覚訓練を通して気付いた事の要点ですが、
(『こうして音楽家は、あるアフェクトを鎮めては他のアフェクトを呼び起こす。従って、絶えずその感情を変えるのである。』『不協和音は力強く情熱を高めるために概してより強く、協和音はそれを鎮める(解決させる)ために概してより弱く奏される、と言う事ができる。』)
またそれは、飯守先生がドイツで学ばれた、フレーズの重心(Schwerpunkt)の考え方と、
私が師事している湯浅勇治先生の教えと合い通じる、と考えています(図の上部、手書き部分)。手書き部分の文は、キルンベルガー著『純正作曲の技法』第6章《和声的ペリオーデとカデンツ》にあるものです。
以上が指揮者としての探求の過程で聴覚訓練を通して気付いた事の要点ですが、オーケストラに対しては、2006年7月に、勤務している音大でのオーケストラ関係の授業(2年管打ハープによるオーケストラスタディ。ヴェルディ『運命の力』序曲)で、傳聴研の傳田文夫先生においで頂き、受講している学生全員に聴覚訓練を受けてもらい、その前後での演奏の変化を検証しました。
その時の録音を聴くと、訓練後に明らかに推進力とリズムの乗りが良くなったのが分かります。
また、2012年6月の三鷹市管弦楽団市民コンサートに客演指揮した際、演奏会前の合宿で参加者全員に聴覚訓練を受けてもらい、同様の成果を得ました。
以下はその時に戴いたメンバーの方々の感想です。
<Cb.岡本さん>
①聴覚訓練体験後の感想。
『要するに、リズムの乗りでしょ?』
②体験後に工夫している事として、リズムの立った歯切れの良い(乗りの良い)演奏をするために、ボーイングで強拍だけでなく、弱拍をうまく処理する必要を痛感した、との事。
<Vn.Oさん>
自発的なテンポ感がよりはっきりして、気分的に前向きで弾けるようになった、との事。
<Vn.Iさん>
①体験前は、もっさりとした演奏だったのに、体験後は、リズムがしっかりとした見違えるような演奏でした。
②家に帰ってからパート譜を見ると、フレーズの切れ目も拍感とともに感じられるようになりました(これには津田先生のスコアの書き込みを写しておいたものがとても役立ちました)。
<Cl.。Aさん>
フレーズに推進力がつき音楽が流れるようになった気がした、との事。
その時はほぼ全パートのメンバーが聴覚訓練を受けましたが、全員でなくても、コントラバスやホルンなど、オーケストレーション上、ピアノでのペダルに相当するセクションの方々が聴覚訓練を受けられると、いわゆるホールが底から鳴るような演奏ができるのではないかと推測しています。
津田泰孝
指揮者。東京音楽大学指揮科助手。
Alpen music office 専属アーティスト
http://www.alpenmusic.com/index2.html